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相続放棄の基礎知識
『全員が相続放棄すると?』

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Q 相続人の全員が相続放棄するとどうなるの?

A

相続人不存在(相続人がいない)となります。相続手続きを進める場合には、相続財産管理人の選任の申立てを裁判所にしなければなりません

相続人全員が相続放棄すると
相続人不存在
(相続人がいないこと)になります

相続人不存在となりますと、相続手続きをする者が誰もいない事になり問題があるのですが、このような場合には相続財産管理人(代わりに相続手続きをしてくれる者)の選任を裁判所に申し立てすることができるようになります。
※相続財産管理人は必ず選任しなければならないという事ではありません。

相続財産管理人の申立ては利害関係人が行います。では相続人の全員が相続放棄した場合での利害関係人とはどのような方でしょうか?

  1. 債権者(お金を貸していた人)
  2. 相続人(相続放棄をした方々)
    1. 債権者が相続財産管理人の申立てを行う場合は?
      債権者が申立てを行う場合で考えられるのが、プラスの遺産がある場合で売却等の処分をすれば、ある程度の債権回収が見込める場合です。
    2. 相続人が相続財産管理の申立てを行う場合は?
      相続人が申し立てを行う場合で考えられるのが、遺産に不動産があり、管理義務から免れたい場合等です。

上記①の場合には、債権者が相続財産管理人の申立てを行ってくれるので大きな問題となることも少ないでしょう。
問題なのは上記②の場合です。相続放棄をすれば全ての相続問題から解放されたと思われる方が多いのですがそれは間違いです。
相続放棄をしたとしても、次の相続人が遺産を管理できるようになるまで遺産管理をしなければならないのです。これを遺産の管理義務といいます。

そもそも遺産がない場合や少しの預貯金程度であれば管理義務を負うことはないでしょう、ただ不動産等があると話は別です。

例えば、遺産の古い建物等を放置したことにより倒壊した場合等には、損害を被った方から管理責任を問われることが無いとも言い切れないのです。

このような管理責任から逃れたい場合には相続財産管理人の申立てを行えば良いのですが、申立ての費用が20万円~100万円となる場合も少なくありませんので、相続放棄を安易に考えるのではなく、慎重に考えお手続きをすることが重要です。

相続放棄はメリットだけではございません。多くのデメリットもございます。ただデメリットしっかり予見し漏れのないお手続きすれば回避できる場合も少なくありません。相続放棄は安易に考えずしっかり最後のことまで考えてお手続きすることが重要です。

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